日本サッカー界をもっと伸ばすには監督・コーチ・スカウトを育てる

サッカーの戦術

日本サッカー界において、選手については2002年のワールドカップ以降に急速に海外移籍が活発になって2000年代半ばには中村俊輔選手が世界的な活躍を見せました。2010年に入ると香川真司選手が世界有数のビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドのレギュラーとしてプレーしたり、本田圭佑選手が同じく世界有数のビッグクラブであるACミランで10番を背負うなど近年飛躍的な発展を遂げています。

一方で、例えばその競技における先進国として昔から成功を収めてきた日本の柔道界やバレーボール界が後進国からは指導者を雇おうとしないのと同様に、プライドの高い欧州クラブは決して日本から監督を招くことはしません。その上にコーチとして日本人を招くことすらほとんどない状態が続いており、選手の能力は年々アップしている一方で監督・コーチの能力だけ置き去りになっているという大きな問題を抱えています。そして、それがいつまで経っても日本代表の監督には世界を知らない日本人監督ではなく、世界をよく知る海外の監督が就任する大きな要因となっています。

サッカーボール

ただし、いつまでも代表監督を外国人に任せてばかりではいられません。そんな中、状況を打開するための案として、監督・コーチの能力の向上のために協会が主体となって代理人の如く受け入れ先を探し、滞在費も負担してどんどん欧州クラブに指導者を派遣するといった、指導者を育てる環境作りの構築が求められています。

その他、欧州クラブには優れたスカウティング能力にて素晴らしい選手を安く買って高く売却して中堅クラブとして繁栄し続けているクラブが存在します。Jリーグのクラブには中国のような多額のお金を出せるクラブは今のところあまりありませんので、Jリーグを強化して日本代表選手の能力を底上げするためにはスカウト担当者の目利き能力の向上が大事になってきます。そのため、海外クラブからスカウト担当者を招いてJリーグ各クラブのスカウトを集めて講習会を開催して良い点を学んだり、海外のクラブにスカウトスタッフを送り込んで様々な事を吸収して帰ってきてもらうことも今後は大事になってくると言われています。